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ノジコの鳴き声を収録しに北富士山に(一日目)

ノジコの声は地域差が大きいと言います。普段調べている石川県のノジコと富士山のノジコの囀りは果たして違うのでしょうか。それを確かめに富士山に行ってきました。ネットで調べると南富士山(西臼塚)にも観察例があり、そこをまず調査。今日は見つかるでしょうか。

ノジコの囀りに地域差があるのか調べるために富士山に

ノジコが生息している富士山で囀りを録音しようと思い立ち、3時に起床して富士山に行ってきました。ノジコは自衛隊の北富士演習場内で囀りをしていたのは昨年の7月に確認しています。今年は南斜面にも目撃情報があったのでそちらをまずみてきました。西臼塚駐車場に車を止めて

ノジコとは

ノジコ(野路子、野地子、Emberiza sulphurata)は、スズメ目ホオジロ科ホオジロ属に分類される鳥で夏季に日本のみで繁殖する。繁殖は本州北部で、冬季になると中華人民共和国南東部、フィリピン北部へ南下し越冬する。本州西部以南では越冬する個体もいる。全長14㎝で全体が黄色味のある緑色に見え、目の周りが白い小鳥です。

地鳴きは「チッ、チッ」でアオジに似ていると書かれていますが、私には丸みを帯びカシラダカに似ていなーと思っています。さえずりは「チッ チンチョロリー チョリ チョッ」とありますが、場所により結構違う様です。少し高くなった樹上や電線でさえずります。

ノジコは富士山麓での囀ります

西臼塚での探鳥

西臼塚でノジコが出たと ウェブで見つけたので、まずここに立ち寄りました。

富士山スカイライン沿いには野鳥の集まるポイントが多くありますが、西臼塚(にしうすづか)はその中でも、駐車場や遊歩道が整備されているオススメのスポットです。

全長3kmほどのピクニックコースには、ブナやカエデなどの落葉樹の森が広がっており、一年を通して野鳥撮影が楽しめます。

特にオススメの時期は、夏鳥の集う5月から6月にかけて。ノジコやキビタキなどの色鮮やかな小鳥たちは、初夏の日差しと新緑の中でとても映えます。

遊歩道入り口の看板

結果から言えば、残念ながらノジコには出会えませんでした。その代わり普段には見られないビンズイが大きな声でヒバリの様に忙しく鳴く、美しく囀りとその姿を聞くことができました。里山で聞いている野鳥も多くいました。ウグイスやキビタキやクロツグミがそうなのですが、どういうわけかここの野鳥は声が大きい気がしました。それは地面が溶岩で岩性なので床反響したかなとも思いましたが、鳥たちの声が大きいのかもしれません。すぐにはその理由はわかりませんでした。

途中お会いしたバーダーの方にノジコの情報提供をお願いしました。


観察場所:静岡県富士宮市粟倉西臼塚駐車場

観察時間:2023-05-21 6:00~8:40

天気:霧、小雨、11℃

標高:1230m位

観察者:大坂英樹


見聞きした鳥

  1. ウグイス
  2. アオバト
  3. コルリ
  4. オオルリ
  5. ビンズイ
  6. シジュウカラ
  7. コゲラ
  8. ヒガラ
  9. キジバト
  10. エナガ
  11. キツツキsp
  12. ヤマガラ
  13. クロツグミ
  14. ハシブトガラス
  15. アオゲラ
  16. ゴジュウカラ
  17. キビタキ
  18. ミソサザイ
  19. イカル
  20. ジュウイチ

夏鳥も高地なのによく出てきました。

嬉しさは、

虫瘤なんだろうなー、美しい葉っぱです

「ナラハヒラタマルタマフシ」っぽいなー。キビタキは何かぽつり、ぽつりと囀ります。なかなか、落ち着いた鳴き声でした。

南富士では見られないかなと思い、北富士に移動しました。そこで選んだ場所は西さんの論文で書かれているNo25です。林道滝沢線です。2012年5月下旬から6月上旬の2回の10分間の観察で2回とも見られているためです。

ここを中心に2キロ位歩きました。この時期はハルゼミがうるさい。ハルゼミで鳥たちも鳴くのを躊躇しているのかもしれません。よく声が届く距離が短くなっているのでしょう。


観察場所:山梨県富士吉田市上吉田 林道滝沢線

観察時間:2023-05-21 10:40~12:30

天気:曇り〜晴れ

標高:1140m位

観察者:大坂英樹


  1. ウグイス
  2. センダイムシクイ
  3. コルリ
  4. ヒヨドリ
  5. メジロ
  6. ヒガラ
  7. ホオジロ
  8. キビタキ
  9. キジバト
  10. ソウシチョウ
  11. コゲラ
  12. ヤマガラ
  13. ヤブサメ
  14. ノスリ
  15. キツツキsp
  16. ビンズイ
  17. ノジコ

そうです。ノジコが出たんです。No25で12:22に一瞬だけ。ホオジロかなと思った囀りを双眼鏡で確認すると黄色い。ノジコです。単純なチーチチュツツチンと聞こえました。ノジコはアカマツの梢で囀っていました。ここは土地が乾燥しているのですが、オニシダやクサソテツが生えており、石川で見る放棄田の遷移途中の環境に似ているなと思いました。

臨床はオニシダも生えている場所もあります
ノジコの営巣場所とされるオニシダ
サンショウの花が咲いていました。口に含むとスースーします

ここのアカマツは一見すると50mくらいの高さもあろうかと思います。

北富士演習場を覗いてみた

昼過ぎ、演習場を覗いてみました。半周しましたがやはりノジコは鳴いていませんでした。ホオジロとノビタキ、カッコウが鳴いているくらいです。もちろん、センダイムシクイやウグイスはよく鳴いていました。ホオアカと思われる声もしました。ノビタキはもう幼鳥が巣立っていました。

番外:

探鳥の後は食事とお風呂

富士吉田はうどんが名物なんでしょうね。今回はホウトウではなく吉田うどんにしました。

吉田のうどんを頂きました
肉+ワカメの大盛り

かなりの太麺でシコシコです。味噌味で疲れてお腹が空いていたのでとても美味しくいただけました。

お泊まりしたお宿。お風呂&居酒屋付きで現地に近く最高でした。

リゾートイン芙蓉 河口湖インター店で一泊しました。ここは露天風呂の温泉と居酒屋併設で満足の1日でした。

つづく…

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created: 2023-05-21 18:51:30
modified: 2025-02-07 18:21:29
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keywords: ノジコ 囀り 富士山  北富士演習場

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