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野鳥の声を長時間自動録音するためのICレコーダ用拡張電池アダプターの自作してみた
夜間に鳴く野鳥などの生態解明に音声の録音をしたくなります。そこで民生のICレコーダを対象に電池の持ちを大幅にアップする電池拡張アダプターを自作しました。以前からか電池拡張アダプターは自作していたのですが、それを改めて個数が欲しくなったため追加で作りました。仕様
拡張電池アダプターに求められる仕様をまとめました。対象のICレコーダはオリンパス製のタイマー録音ができるDM-750です。このICレコーダは単4電池が一つ入ります。また、マイクロSDカードに録音でき、32GBまで対応できます。32GBあればMP3(128kbps)フォーマットで一晩12時間録音して20日分ぐらい入ります。それを駆動できる電池の容量を拡張したいというのが仕様になります。また、このICレコーダに限定するのでなく、他のICレコーダにも適用できるように汎用的な作りにしたいというのもあります。技術仕様に書き出すと
- ICレコーダの単4電池ボックスに入る外径サイズ
- 電池容量が単1電池2本分
- 蓋は閉まらなくていい
- 接触抵抗は低い
これを以下の材料で組み合わせて作りました。
材料
材料は以下です。
- 10φの透明パイプ
- 電極の代わりのネジ(ステンレス製)
- 単1電池ボックス2個
- 赤と黒の配線
このパイプは透明なので作業がしやすいのとアクリルなので切れ目を入れると綺麗に割れるので加工がしやすかったです。内径はM4が遊びありで入るサイズでした。
正極ネジは袋ナットを使いました。最初ナベネジの頭を電極にすればいいかと思ったのですが、DM-750の電池ボックスの正極電極は狭いので接触しないことがわかり、袋ナットにしました。近くのホームセンターで購入しました。
負極は「ピタッと浮なし小ネジ」という商品にしました。
このネジをパイプ径よりちょい大きめの平ワッシャでパイプに入れて、パイプは全体が44.5になるように引き算で決めました。ノギスで正極と負極の厚みを数回計測し、大体36.1でよかろうとおもいパイプをカットしました。カット方法をパイプにノギスを当て、36.1mmの長さの所でカッターで全周に傷をつけ、両手でポキィっとわりました。綺麗な断面になりました。なお、ICレコーダの電極とアダプターの電極の接触抵抗は押しつけ圧力に関係するのでなるべく強い方がいいと思います。製造誤差でパイプが短くなったら平ワッシャを2枚にするなどして調整するとよろしいかと思いますし、そうしています。
パイプには電線用の穴を二箇所開けました。下穴用の細い刃で電動ドライバで割合簡単に開きました。配線を通してそれぞれ2つのナット間に電線が来るように巻いてある程度のトルク圧で締めました。締めすぎると電線が切れますのでご注意を電線とナットがパイプの内側に入るのですが、いい感じに窮屈でこれで固定できると判断し接着などは施しませんでした。
単一電池ボックスは電線をはんだ付けしました。切れた時の補修できるように電線は余裕を持たせています。
アダプターをICレコーダに装着し、単1電池を入れてPowerが入ることを確認しました。
なお、ネジが酸化膜で抵抗が高くなることもあるので、表面を軽く紙やすりで磨いてあります。
これで電池容量は拡大できるでしょう。
市販品調査
後で調べるとAmazonに同じ機能のものが売っていました。まだ利用していないですが、購入後使用感など書いてみたいです。